Disease

病気予防のすすめ

犬フィラリア症(犬糸状虫症)

Filariasis

フィラリア症とは?

  • 犬の心臓や肺の血管に寄生する長さ15~25cmの線虫(フィラリア)による感染症です。
  • 蚊によって媒介されます。
  • 予防処置を講じなければ3年でほぼ100%の犬が感染するという報告もあります。
  • 猫やフェレットに寄生することもあります。

フィラリア症の感染経路は?

  • 蚊がフィラリアに感染している犬の血を吸うと、ミクロフィラリア(1期子虫)が蚊の体内に入り2週間で2回脱皮して感染能力を持った3期子虫になります。
  • ただし、気温が14℃以上でなければミクロフィラリアは発育しないと言われています。 感染子虫は蚊が犬の血を吸う時に体内に入り込みます。
  • 体内に入ると皮下組織や筋肉内を移動し約2ヶ月で2回脱皮して5期子虫になり、血管に入り、心臓で成虫となって、ミクロフィラリアを生むようになります。

フィラリア症になるとどんな症状になるの?

  • 慢性症の場合
  • 心臓の機能が低下して全身の臓器がうっ血状態になり、肝臓・腎臓・肺などの重要機器が機能不全を引き起こすようになります。具体的には、ゼーゼーした咳、運動を嫌がる、痩せる、貧血、腹水が溜まる、失神するなどの症状を示します。
  • 急性症の場合
  • 大静脈症候群と呼ばれ、血尿(血色素尿)や呼吸困難・虚脱などの循環不全を主とした激しい症状を示し、何もしないと数日のうちに死に至ることが多く、速やかにフィラリア成虫の摘出手術を受ける必要があります。

フィラリア症の予防法は?

  • 予防はフィラリア予防薬を毎月確実に飲むことが一番大切です。
  • 感染子虫が犬の体内に入って、血管に入り込む前に駆虫するのが、予防薬です。予防薬はほぼ2日で体外へ排出されますので、毎月飲むことが必要です。また、感染開始1ヶ月後(5月)から感染終了後1ヶ月(12月)まで飲み続けることが必要です。
  • 予防薬は経口剤(錠剤、チュアブル)や皮膚に滴下するスポットタイプのものがあります。また、お腹の寄生虫やノミの駆除も出来る製品もあります。
  • 投与に際しては当院の獣医師にご相談ください。
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